自分は何故、義務教育ではないのに、高校や大学に進学したのか。そして、卒業後に企業に就職してサラリーマンになったのだろうか。そこはやはり、親の考え方や、世間の風潮の影響が大きかったと感じる。「将来は〇〇になりたいから、進路として〇〇を選択する」ではなく、「大学に進学して大企業に入るのが成功モデルだから、その線で進もうか」という心理に沿って進路を決めた部分が少なからずあったと思う。大学に進学して大企業に入る、結婚する、子供ができたらローンを組んで家を建て、ワンボックスカーに買い替える、みたいな行動が、知らず知らずのうちに、成功モデルとして刷り込まれた気がしてならない。
このような成功モデルに沿って、幸せに暮らしている人は沢山いる。そのような人達にイチャモンをつける気はないです。ただ、色々な場面で成功モデルの弊害を目の当たりにする。例えば、今の住所に引っ越してきた10年前は、家の周りに雑木林や雑草や低木が生えた空き地が沢山あり、植物の香りを強く感じることができた。それが次々と住宅に変わり、生活臭で溢れる場所になった。一方で、空き家は増加。ポンさんの実家は現在、空き家で、ここ10年ほど管理を続けている。新築に住まなくても、リノベーションによって新しく生まれ変わった家、しかも良い立地の家に安価なローンで住めるのではと思ってしまう。
また、大企業への入社が勝ち組という価値観が蔓延しているため、斬新なアイデアで起業しようと考える人が日本には少ないのではないかと思う。10年前にアメリカのミシガン州に1年間住んでいた。その時に、「本当に優秀な学生は大企業に所属するのではなく、起業する」という話を聞いた。この意識の違い、思い込みの違いが、日本の産業の衰退、いわゆる失われた30年に繋がっているように思える。
ポンさんは既に人生の中間点は通り過ぎたので、取り戻せないことも多い。それでも今後は、過去の慣習や世間の風潮に流されず、残りの人生の生き方を自分で判断して決めていきたい。この記事を読んだ若い皆さんには、思い込みに流されず、自分の頭で考えて、悔いのない人生を生きて欲しいです。
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