海外生活

アメリカのミシガン州アナーバー(Ann Arbor)で1年間、生活したことがある。ミシガン大学の客員研究員という立場で、研究を行いつつ、日本とは異なる文化や習慣を経験した。アナーバーという街は、大学関係者や大学出身者が沢山生活している街なので、生活者の学歴が高く、非常に安全な街である。街の中心こそ、アメリカの主要な都市で感じられるような怖さを少し感じたが、ポンさんが住んでいたミシガン大学ノースキャンパスより北のエリアは、のどかで安全な場所だった。アメリカでの生活で感じた日本との違いを、よくある経験談とは少し異なる視点で紹介します。

 

まず、アメリカ人はかなり年長の方でも明るい色の服を着ていました。明るい服を着ているせいもあって、生き生きと、明るく生活しているように見えました。スーパーマンのコスチューム(胸に大きな“S”が書かれたもの)のTシャツを着て、ジョギングしているおじいさんを発見して思わず吹き出したことがありましたが、本人の気分がアップするなら良いんじゃないですかね。一方で、日本の年長者の皆さんは比較的、暗い色の衣服を身につけているように見えます。その結果、凄く地味で静かな生活をされている印象を受ける。人それぞれ、好きな色や好きな服のタイプがあるので、無理にとは言いいませんが、「年相応に地味な服を着ようか」、みたいな考えでなく、自分の好きな色の服を着て、気分を上げて生活すれば良いのではと思う。それで楽しく生きましょう、ということです。

 

あと英会話についてですが、発音も大事だなと現地で感じました。話す相手が英語の母国語話者の場合、かなり癖のある発音でも理解してくれます。一方で、相手が母国語話者でないアジア人、ヨーロッパ人などの場合、癖のある英語では理解してくれません。我々も癖のある中国人、フランス人、イタリア人の英語を理解できませんよね。なので、グローバルに活躍することをめざすのであれば、発音も磨いた方が良いですよ。また、電話をかけて繋がった先が自動音声案内の場合があります。このような場合、正確に数字やアルファベットが発音できないと思ったところに案内されません。ポンさんは数字の3“Three”、の発音にめっちゃ苦労しました。Threeと何回言っても、自動音声案内に理解されず、「この野郎!ええ加減にせえよ」、と思いました。実際、“th”“r”が連続するので正確な発音が難しいですよね。結局、オペレーターにつながれて音声のみで英会話をすることになったりします。母国語話者に近い発音をめざしましょう。

 

最後になりますが、“Thank you”、ありがとう、を生活の中で頻繁に聞くのも気持ちがよかったですね。日本人は何かをしてもらった時に、「すいません」、と言いがちですよね。「ありがとうございます」、と言われた方がサポートした側は嬉しいです。日本での生活においても、今後は「ありがとう」を頻繁に使おう、と思いました。外国の文化の良いところは取り入れていきたいですね。