野球 ー後編ー

高校でも硬式野球部に入部し、野球を続けた。中学校で部活を選択する時、自分は野球しかできないという思い込みで野球部を選択して失敗したと感じていたので、高校では急がずに部活を選択した。どの部に入ろうかいろいろ考えているうちに、野球が好きかもしれないと感じはじめ、最終的に野球部に入部した。

高校ではレギュラーになれた。レギュラーになれたのは幸運だった。同学年の部員が次々と退部していき、最終的に6人になった。また、一つ下の学年にも上手い選手が揃っていなかったため、結果的にレギュラーになれたのだとと思う。ただ、守備ではほとんどエラーをせず、打撃の面ではバントの成功率は100%だったのでチームメイトはそれなりに信頼してくれていた。

ただ、甲子園をめざすと言いながらも、そのための練習をしていなかったことを凄く後悔している。甲子園に行くための作戦を綿密に練り、それを実行すべきだった。強豪校に弱小校が勝つためには絶対に作戦が必要だった。最後の夏の大会で負けた時に、そもそもやり方が甘かったことに初めて気付いた。高い目標を達成するためには、まずは計画を立てる必要があることを認識できて良かったと、考えるべきかもしれない。これが高校野球から得られた学びです。

最後に青春ストーリーを1つ紹介します。野球部のマネージャーが中学校の同級生で、いい子だなあと思っていた。ただ、野球部の同学年のチームメイトと付き合い始めたため、流石に手は出せない状況だった。ある日そのモヤモヤがピークに達し、その解消のため、ホームベース付近から外野に向かって思い切りボールを投げていた。そして、そのボールを回収しに走って外野に向かっていた途中、その子の声が後ろから突然した。「Qポン、さっきから呼んでるのに何やってんのよ。はい、部費の袋。」つまり、部費の収集袋を渡すために追いかけてきていたのだ。ビックリしたが、その子が追いかけてきている姿が青春ドラマっぽく、今もよく覚えている。その後、その子は当時付き合っていたチームメイトと結婚し、子供も授かって幸せそうな年賀状が毎年届くようになった。ただ、ある年から年賀状は届かなくなり、その後、若くして亡くなったことを知った。青春の一部が無くなった気がした。