採用

春になり、就職活動の時期になると毎年、自分は何故、今働いている会社に採用されたのだろうと思う。研究者の採用面談では、自分の取り組んでいる研究内容を当然のように聞かれる。私も、どのような研究に取り組んでいるのかを面接で聞かれたのですが、かなり大まかに研究の概要を回答したのみで、取り組んでいる研究の本当に難しいポイント※については説明をしませんでした。正直に言うと、説明してもこの人達には絶対に理解できないだろう、という生意気な気持ちが心の中にありました。若気の至り、というやつです。ただ今思えば、説明スキルに乏しく、理解してもらえる自信が無かったから、説明できなかっただけでは?という気もします。


いずれにせよ、研究の内容をちゃんと説明していないのに、合格したのです。当時、かなり生意気だったので、元気枠、体育会系枠(高校時代に野球部に所属)で採用されたのかもしれませんね。会社に入ってからも、学生時代の研究内容について一回も説明を求められていません。なので、何を期待して私を採用したのか、未だに不明というわけです。


ちなみに、学生時代は主観的な知識を導入することで最適設計を高速化する研究に取り組んでいました。設計に関する主観を含めるために超パラメータを導入し、ベイズ統計に基づく方法で超パラメータを決定していました。今は理解されると思いますが、私が取り組んでいたのは1990年代なので、説明して理解してもらうのは困難だったと思います。