研究者の適齢期

難しい理論が理解でき、研究開発に応用できるのは30代後半ぐらいまでが限界で、それ以降は脳の機能向上が頭打ちとなって新しい研究アイデアが出てこないのでは、となんとなく若い頃に感じていた。つまり、研究者の適齢期は10代から30代後半までが研究者の適齢期、という考え方です。長く活躍した研究者が、主に若い研究者を指導する立場になるのは、このような事情があるからかな、と。


今、それなりの年齢になって、研究者の適齢期30代後半まで説は間違っているなと感じます。若い頃は、ある特定の研究分野の研究に没頭する、難しい理論に取り組むという感じで研究を進めることが多いと思います。一方で、長年研究を続けていると、複数の研究分野の知識が蓄積されてくるので、複数の研究分野の境界に位置するような内容の研究開発が行えるようになります。つまり、年齢に応じて取り組むことが可能な研究対象、研究内容というものがある、と思うのです。なので、50代でも、60代でも、70代でも研究は続けられる、と今は思っています。何かの機会に、他の研究者がどのように感じているか聞いてみたいところです。