- Road to be a researcher -
ポンさんはプロの研究者ですが、小さい頃から研究者をめざしていたわけではないです。大学に入学したものの、大学3年生の頃、自分は何も成長しておらず、ただ年月が過ぎ去っていくことに焦りを感じていました。ポンさんが通っていた大学では4年生は研究室に所属し、研究活動を行う仕組みでした。なので、3年の最後に所属する研究室を決めるイベントがありました。
そのイベントの直前に、3年の後期に受けていたある講義のテストの結果発表があり、ポンさんのテスト結果は“不可”でした。一般的に、大学生は大学を卒業するために、講義を受講し、テストに合格する、レポートを提出するなどして“単位”と呼ばれるものを集めます。そして結果的に、決められた数の“単位”を取得した学生は卒業できる、という仕組みになっています。テストの結果が“不可”だと、単位がもらえません。テストの出来栄えに手応えはありませんでしたが、さすがに“不可”になるとは思っていなかったですね。
「マジかよ...」と思っていたときに、その講義の担当の教授が「結果に納得がいかない人がいたら、私の部屋まで来なさい。何故そのような結果になったのかを説明してあげるから。」と言ったのです。当時、ポンさんは血気盛んな若者だったので、「おぅ、だったら説明してもらおうやないか。」という気持ちで教授の部屋を訪ねました。そうすると、本当に時間をとって、なぜポンさんが“不可”になったのかを丁寧に説明してくれたのです。結局、“不可”という結果は覆りませんでしたが、教授がドラ学生だったポンさんに対しても差別なく時間をとってくれたことが嬉しかったです。
以上のようなエピソードがあって、ポンさんは所属する研究室を決めるイベントで、その教授の研究室を選びました。最終的に、その教授には研究の楽しさまで教わり、研究者の道に進むことになったのです。現在、ポンさんは研究活動でお金を稼いで生活しているわけですから、その教授には本当に感謝しかありません。