パワポエンジニアリング

- Engineering by using Power Point -

けんきゅうの研究所 Research Lab.:パワポエンジニアリング

パワポとは、研究発表などのプレゼンテーションで使用されるソフトウェア、マイクロソフト社のパワーポイントの略称です。パワポエンジニアリングとは、実際の研究開発や製品開発は行わず、パワーポイントを使って①開発の提案や、②他の会社への開発依頼(外注、アウトソーシング)を行うことで、開発を実施したつもりになること。褒め言葉ではありません。

 

①では、開発は実行されず、提案のみで終わるケースも多く、何も生み出されません。ただ、提案を聞いた側の人間は何かが生み出されたように感じるため、少し満足感が得られる。

 

②では、外注によって何かが生み出されるので問題が無いように思えますが、自ら開発を行わないため、開発力が失われる恐れがあります。“パワポエンジニアリング”で検索すれば、いろいろな記事が出てくるので気になる方はチェックしてみてください。特定の組織の問題ではなく、日本の大きな組織に共通して発生している問題と思います。

 

研究開発や製品開発に投資していただいた方々に応えるという観点で、開発の成果をパワーポイントで発表することは大事なので、パワーポイントで資料を作成すること自体が悪いわけではないですよね。開発力を源泉にお金を稼いできたはずの組織が、開発は行わなくなって大丈夫ですか?ということです。ちなみに当然ですが、パワーポイントだけで業務をこなす人達は、研究者、エンジニアとは言えないですね。